甘い恋飯は残業後に


『お前は料理も出来ないし全然可愛げがないし、たいした中身もない。見てくれだけで寄ってきた男は、やることヤッて目的を達成したら、中身がないことに気づいて離れていくだろうよ。結婚まで考えるような男は誰もいないって』


わたしは兄の千里(せんり)から、いつもこう言われている。

可愛げがないのは自覚しているけど、中身がないと言われるのはさすがに悔しくて、兄貴にそれを撤回させようと今まで自分なりに頑張ってきた。


中学の時から勉学に励んできたのはもちろんのこと、自分磨きと称してはジャンルを問わず本を読んだり、カルチャースクールにも通ったり。

……でも、どうしても料理だけは上達しなかったけど。


兄貴はわたしがどんなに頑張ろうとその言葉を撤回する気はないらしく、わたしは未だに『中身がない』と言われ続けている。

中身がないとは思いたくないけど、ここまで男運がないとやっぱりそうなのかもと思えてくる。


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