甘い恋飯は残業後に


――痛い。

謝られたことが、さっきより何倍も痛かった。

本当はどんな言葉を望んでいたのか、自分の心に否応なしに突きつけられた。

答えを見つけられるかどうかわからないなんて、嘘ばっかり。本当はもう、心の中では明確な答えが出ている。

……ただ、その答えを前面に押し出すまでの間に、とても大きな壁があるだけで。


「桑原には、これじゃだめだったな」

難波さんはそう言いながら、わたしの方へと膝を進めた。

一瞬にして、縮まった距離。

「な、何ですか……」

わたし達は今、床に座っている。思わず上体を後屈させると、背中にソファーが当たった。これ以上は下がれない。


「俺と付き合えばいい」

「……はぁっ?!」

「驚くことか?」

驚いたのは、難波さんの言い方に、だ。

「『付き合えばいい』って……意味がわかりません」

「そのままの意味だが」

だからそういうことを言ってるんじゃない。普通なら「付き合ってほしい」とか「付き合おう」とか、そういう台詞になるんじゃないの?


「嫌か?」

「嫌とかそういう問題じゃなくて――」

「じゃあどういう問題だ?」

わたしは難波さんを睨むように見据えた。


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