甘い恋飯は残業後に


今度はどうしたというのか。恐る恐る目を開けると、難波さんは神妙な面持ちでこちらを見下ろしていた。

「……あの祝勝会の時に聞いたかもしれないが、俺は情けないことに二度も『ヘタクソ』だと言われてフラれた男だ。だから……うまくは出来ないかもしれない」


――あの先輩が言っていたことは、本当だったということか。

難波さんが自ら、そこに触れるとは思わなかった。

でも自分の弱みを隠すことなく、わたしに話してくれたことが、純粋に嬉しい。

「うまいとかへたとか、初めてだからわからないし……」

気にしなくていいですよ、と言いかけて、何か違うと口を噤む。

中途半端な部分で止めたものだから、難波さんは怪訝そうな顔をしている。

わたしは、胸の中心にに浮かんでいる素直な想いを、思いきって口にした。

「……わたしは、難波さんとこうしていられるだけで嬉しいから」


彼が、一瞬顔を顰めたのが見えた気がした。

何か、変なことを言ってしまったんだろうか。

不安に思っていると、あっという間に唇が塞がれた。

激しく貪るように求められて、息が苦しい。一方で、彼の手はあらわになった膨らみを弄び、唇は首筋からそこへ徐々に滑り落ちていく。


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