適当魔法少女・りおん
ま、まずい――問答に乗らなくなり、どうやら自分の意図に反する結論に傾きつつあるりおんに、焦るステッキさん――。
何か、何か打開策を考えなければ――追い詰められ、滴り落ちる汗――。
「ステッキさん、わたし――やっぱり魔法少女にはなれないよ――――」
りおんの最終決断――。
「その――魔法遺伝子――それがわたしにあるのは嬉しいけど、わたしなんか地味目なメガネッ娘より、もっと可愛い娘がなるべきなんだよ――」
「――――」
「だってそうでしょ――モブ娘的なわたしなんか、主役に向かないし――それに、眼鏡かけたヒロインなんてアニメだったら途中で打ち切りだよっ――」
「だから、他の女の子を探してよ――少しの時間だったけど、夢を見させてくれて感謝してる――色々、きつい事言ってごめんなさい――」
りおんは対峙し、黙っているステッキさんを両手に取り、再度マットレスに腰掛け、ゆっくりと瞼を閉じながらステッキさんを自身の顔に近づけた――。
記憶を消しやすいから――そう勝手にりおんは解釈していた――。
「さあ――」
「さようなら――――」