薬指の約束は社内秘で
「一度、時間を作ってほしい」
伏せ目がちの瞳を大きく開かせる言葉に、「えっ」と顔を引き上げると、葛城さんは僅かに瞳を細める。
そしてそれ以上何も言わずに、彼は控室を後にした。
一人になった室内で、私は、一体、どれだけの時間、魂が抜けたような顔をしていたんだろう。
(多分、軽く2分は経過していたと思う)
廊下を行き交う人の声にようやく我に返り、葛城さんに言われたように軽くメイクを直そうとバッグから口紅を取り出した。
彼が使っていた全身鏡の前に立つ。
唇にピンクベージュの口紅を乗せて、ハーフアップの髪を整えるだけで――
伏せ目がちの瞳を大きく開かせる言葉に、「えっ」と顔を引き上げると、葛城さんは僅かに瞳を細める。
そしてそれ以上何も言わずに、彼は控室を後にした。
一人になった室内で、私は、一体、どれだけの時間、魂が抜けたような顔をしていたんだろう。
(多分、軽く2分は経過していたと思う)
廊下を行き交う人の声にようやく我に返り、葛城さんに言われたように軽くメイクを直そうとバッグから口紅を取り出した。
彼が使っていた全身鏡の前に立つ。
唇にピンクベージュの口紅を乗せて、ハーフアップの髪を整えるだけで――