薬指の約束は社内秘で
1週間がこんなにも長く感じるのは、いつ以来だろう。

まだ2日しか経ってないのか……

押し潰されそうな通勤ラッシュの車内でため息をつく。

会社にいるときは、まだいい。
『葛城さんの宿題』という名のものすごい仕事量に追われ、そんな寂しさを感じる暇もないから。

(ははっ。これも優しさなのかなーなんて。かなり頭ん中お花畑に痛いことを思ったりして)


だけど、ぐったり疲れて家のソファーで横になっているときも、久々に時間をかけて作った料理を食べているときも、どこか気持ちはそわそわと落ち着かなくて、意味もなくスマホの着信を何度も確認する日々を送っていた。

愛美から食事の誘いがあったのは、そんなときだった。

< 158 / 432 >

この作品をシェア

pagetop