薬指の約束は社内秘で
「ちょっと話さない?」
斜め後ろからの低い声に振り返る。
目鼻立ちのはっきりした男性が優しく私の右手を取ると、新しいカクテルを手渡してくれた。
女としての価値を上げてくれた彼と挨拶を交わす。少しの世間話をしてみてわかった。
「仕事? 仕事はマスコミ関係なんだ」
初対面でも打ち解けられる術を身につけているのか、彼の話は面白くてすぐに引き込まれた。
それに学生時代ラグビーをしていた二の腕はスーツの上から触らせてもらっても逞しくて、そんなところも筋肉フェチの鼓動を加速させた。
婚活バーなんて未知の世界は気が乗らなかったけど、ここに来る前に届いた愛美からのメールを思い出す。
『愛に運命の恋が訪れますように』
これまでお酒が三度の飯より大好物でお酒に飲まれたことは滅多になかったけれど。
久々に始まるかもしれない恋の予感に心まで酔いしれ、いつもよりハイスピードで飲んだのがいけなかった。
「俺。愛ちゃんに運命感じちゃった」
薄れゆく意識の中で最後に聞こえたのは、そんな有難い言葉だった。
斜め後ろからの低い声に振り返る。
目鼻立ちのはっきりした男性が優しく私の右手を取ると、新しいカクテルを手渡してくれた。
女としての価値を上げてくれた彼と挨拶を交わす。少しの世間話をしてみてわかった。
「仕事? 仕事はマスコミ関係なんだ」
初対面でも打ち解けられる術を身につけているのか、彼の話は面白くてすぐに引き込まれた。
それに学生時代ラグビーをしていた二の腕はスーツの上から触らせてもらっても逞しくて、そんなところも筋肉フェチの鼓動を加速させた。
婚活バーなんて未知の世界は気が乗らなかったけど、ここに来る前に届いた愛美からのメールを思い出す。
『愛に運命の恋が訪れますように』
これまでお酒が三度の飯より大好物でお酒に飲まれたことは滅多になかったけれど。
久々に始まるかもしれない恋の予感に心まで酔いしれ、いつもよりハイスピードで飲んだのがいけなかった。
「俺。愛ちゃんに運命感じちゃった」
薄れゆく意識の中で最後に聞こえたのは、そんな有難い言葉だった。