薬指の約束は社内秘で
瑞樹はゆっくり私に歩み寄ると、背筋が凍てつきそうなほどの綺麗な微笑を浮かべた。
「決められない? ――なら、既成事実作ろうか」
至近距離からの甘い囁きに、ドクンッと鼓動が加速を遂げていく。
後ずさりをしようと右足を動かしかけると一瞬で体を寄せられてしまい、勢いに負ける形でデスクに手をついたらバサッと何かが床に落ちた。
床に散らばったのは葛城さんの宛の書類で、1週間前に触れ合った彼の顔が頭を過るのと同時に、低い囁きが鼻先を掠めた。
「さっきとは違う、本気のキスで」
長いまつげを伏せた瑞樹が僅かな距離を埋めようと顔を近づける。
本気のキスって……
彼の胸を押し返し、「やめて」と強く言い放とうとする。でも強く噛みしめた唇からは、別の言葉が零れた。
「決められない? ――なら、既成事実作ろうか」
至近距離からの甘い囁きに、ドクンッと鼓動が加速を遂げていく。
後ずさりをしようと右足を動かしかけると一瞬で体を寄せられてしまい、勢いに負ける形でデスクに手をついたらバサッと何かが床に落ちた。
床に散らばったのは葛城さんの宛の書類で、1週間前に触れ合った彼の顔が頭を過るのと同時に、低い囁きが鼻先を掠めた。
「さっきとは違う、本気のキスで」
長いまつげを伏せた瑞樹が僅かな距離を埋めようと顔を近づける。
本気のキスって……
彼の胸を押し返し、「やめて」と強く言い放とうとする。でも強く噛みしめた唇からは、別の言葉が零れた。