薬指の約束は社内秘で
「いいよ、そんなに慌てなくても。藤川さんの気持ちは、見てたら簡単に分かったしね」
サラリと言ってのけた課長。私ったら、そんなに分かりやすいですか……
「そういえば、葛城さんにも『馬鹿正直に生きられて羨ましい』とか言われちゃいました」
「ははっ、それはひどい。葛城君も容赦ないね」
「ですよねー。でも、一見冷たいと思う言葉でも、その裏にはちゃんと意味があることばかりで……」
だから好きになったのかなって思う。
さすがに恥ずかしくて口には出せない私の想い。課長は見透かしたように柔らかく笑う。
「そうだね。彼は昔から誰よりも自分の言葉には責任持つところがあったから。僕もね。信頼してるんだ」
それからしばらく課長がいなくなった後の社内の様子を聞かれて、ふと会話が途切れた時。微かなエンジン音が響く車内に課長のつぶやきが漏れた。
「馬鹿正直に生きられて羨ましい、か。本音だったりするのかもなぁ」
サラリと言ってのけた課長。私ったら、そんなに分かりやすいですか……
「そういえば、葛城さんにも『馬鹿正直に生きられて羨ましい』とか言われちゃいました」
「ははっ、それはひどい。葛城君も容赦ないね」
「ですよねー。でも、一見冷たいと思う言葉でも、その裏にはちゃんと意味があることばかりで……」
だから好きになったのかなって思う。
さすがに恥ずかしくて口には出せない私の想い。課長は見透かしたように柔らかく笑う。
「そうだね。彼は昔から誰よりも自分の言葉には責任持つところがあったから。僕もね。信頼してるんだ」
それからしばらく課長がいなくなった後の社内の様子を聞かれて、ふと会話が途切れた時。微かなエンジン音が響く車内に課長のつぶやきが漏れた。
「馬鹿正直に生きられて羨ましい、か。本音だったりするのかもなぁ」