薬指の約束は社内秘で
彼の瞳の色まではっきりわかる距離。
迷いを吐き出すように息をついた唇が動きかけた、そのとき。
ベッドサイドのテーブルから何かの振動音が響く。
規則的な振動の正体は私のスマホのバイブ音だ。寝る前にメールをチェックして、そのままそこに置いたんだった。
あぁ、こんなときに! なんで、電源を切っておかなかったかなぁ、私!!
このところ毎朝、同じ時間に届くメールにため息をつく。
「鳴ってたぞ?」
「そうですね」
「見ないのか?」
「見なきゃダメですかね?」
「なんで聞き返す?」
ぎこちなく視線を泳がせる私に葛城さんが眉根を寄せる。
変な誤解されるのも嫌だから、のろのろと体を起こしてスマホを手に取った。
液晶画面には、心当たりドストライクなメールが1通。
受信ボックスをタップしてから、「どうぞ笑ってやってください」と同じように体を起こした葛城さんにスマホを差し出す。
「今日、誕生日――だったか?」
メールを見た葛城さんが不思議そうに顔を傾けるから、身を乗り出して画面を下へスクロールするとメールの全貌が明らかになった。
迷いを吐き出すように息をついた唇が動きかけた、そのとき。
ベッドサイドのテーブルから何かの振動音が響く。
規則的な振動の正体は私のスマホのバイブ音だ。寝る前にメールをチェックして、そのままそこに置いたんだった。
あぁ、こんなときに! なんで、電源を切っておかなかったかなぁ、私!!
このところ毎朝、同じ時間に届くメールにため息をつく。
「鳴ってたぞ?」
「そうですね」
「見ないのか?」
「見なきゃダメですかね?」
「なんで聞き返す?」
ぎこちなく視線を泳がせる私に葛城さんが眉根を寄せる。
変な誤解されるのも嫌だから、のろのろと体を起こしてスマホを手に取った。
液晶画面には、心当たりドストライクなメールが1通。
受信ボックスをタップしてから、「どうぞ笑ってやってください」と同じように体を起こした葛城さんにスマホを差し出す。
「今日、誕生日――だったか?」
メールを見た葛城さんが不思議そうに顔を傾けるから、身を乗り出して画面を下へスクロールするとメールの全貌が明らかになった。