薬指の約束は社内秘で
山下さんに聞いた部屋番号は3つ上の5階だ。エレベーターで5階まで行き、
「501、502――」
ぶつぶつと病室の番号を確認しながら廊下を奥へ奥へと進んでいく。
「あっ、505号室。ここだ――えっ!?」
扉の横にある入院患者の名前を見て息をのむ。
瀬戸 総一郎
それは葛城さんと瑞樹の祖父である会長の名前で、美希ちゃんのいた大部屋とは違う高級感のある木製のドアをノックしようとした手が止まる。
中に入るのを躊躇いその名前を凝視していると、引き戸だったらしいそのドアがガラッと横に開く。
現れた背の高い影に思わず「えっ」と漏らすと、「どうして?」と驚く声が重なった。
ダークブラウンのスーツ姿の瑞樹が面食らったように私を見下ろし、そんな彼と一瞬見つめあった後、「あっ、これ。山下さんに頼まれて」と早口で返す。
「501、502――」
ぶつぶつと病室の番号を確認しながら廊下を奥へ奥へと進んでいく。
「あっ、505号室。ここだ――えっ!?」
扉の横にある入院患者の名前を見て息をのむ。
瀬戸 総一郎
それは葛城さんと瑞樹の祖父である会長の名前で、美希ちゃんのいた大部屋とは違う高級感のある木製のドアをノックしようとした手が止まる。
中に入るのを躊躇いその名前を凝視していると、引き戸だったらしいそのドアがガラッと横に開く。
現れた背の高い影に思わず「えっ」と漏らすと、「どうして?」と驚く声が重なった。
ダークブラウンのスーツ姿の瑞樹が面食らったように私を見下ろし、そんな彼と一瞬見つめあった後、「あっ、これ。山下さんに頼まれて」と早口で返す。