薬指の約束は社内秘で
「楽しかったよ。付き合った時間は1年もなかったけど、あんなに楽しく過ごせたのはこれまでになかったってくらい楽しかった。冷たく突き放すことでしか手放せないくらいに……
それに感謝してるんだ。この前、好きなことはやれてるのかって、背中を押してくれたこと。それで少し頑張れたから」
素直な気持ちを吐き出してくれた瑞樹に、自然と落ちていた視線が引き上がる。
見つめ合う一瞬。今日一番の真剣な瞳が私を見つめた。
「最初から分かってた。変えられない現実から逃げる為や、自分を飾る為の嘘をつく俺と、正反対の愛が長くは続かないって。
でも、やっと1歩踏み出せた。だから、もう嘘はやめる。さっき言った言葉に、嘘はひとつもないよ」
あまりにも思いがけない言葉に声を失う。
彼の言葉ひとつひとつが鼓膜から流れ込みじんわりと胸に響くけれど、
「私、いま……葛城さんと付き合ってるの」
素直な想いを静かに声にする。瑞樹は、「うん」と小さく頷いた。
「そうなるんじゃないかって、初めて二人がいるところを見たときに思った」と、驚くこともなく返して、いたずらっぽく笑った。
それに感謝してるんだ。この前、好きなことはやれてるのかって、背中を押してくれたこと。それで少し頑張れたから」
素直な気持ちを吐き出してくれた瑞樹に、自然と落ちていた視線が引き上がる。
見つめ合う一瞬。今日一番の真剣な瞳が私を見つめた。
「最初から分かってた。変えられない現実から逃げる為や、自分を飾る為の嘘をつく俺と、正反対の愛が長くは続かないって。
でも、やっと1歩踏み出せた。だから、もう嘘はやめる。さっき言った言葉に、嘘はひとつもないよ」
あまりにも思いがけない言葉に声を失う。
彼の言葉ひとつひとつが鼓膜から流れ込みじんわりと胸に響くけれど、
「私、いま……葛城さんと付き合ってるの」
素直な想いを静かに声にする。瑞樹は、「うん」と小さく頷いた。
「そうなるんじゃないかって、初めて二人がいるところを見たときに思った」と、驚くこともなく返して、いたずらっぽく笑った。