薬指の約束は社内秘で
「もしかして、優生」
「なっ、なんだよ?」
おっ、珍しく動揺してるっぽい! やっぱりそういうこと!?
ゴクリと息を呑んでから、思いきって聞いてみた。
「もしかして、朝焼けの富士山を見ながら指輪くれる予定だったとか?」
まさかの想いを言葉にすると私を抱く腕がするりと解ける。
その隙に優生を振り返ったら、昇りきった朝日に負けないほどの真っ赤な顔がそこにはあった。
「優生って、実はすごくロマンチッ――」
思わず本音が零れると、おでこにビシッと人差し指が飛んでくる。
「痛っ! なんで!?」
加減の知らないそれに瞳を潤ませたら、眉間に深く皺を刻んだ顔でぽつりと返された。
「調子狂うんだよっ」
「は?」
「自分でもわかってる。俺は、不愛想な地蔵男だし……こんなバカップルみたいなことをするキャラじゃないってこと」
少しトーンの落ちた声に思わず目を見開く。
地蔵って、会社で呼ばれてるの知ってたんだ。しかもちょっと落ち込んでる?
「――らしくなく、可愛いなぁ」とは、まだおでこが痛いから言えないけど。
思わず突っ込みたくなる気持ちをなんとかおさえると、一瞬の間を置いて静かな声が響いた。
「だけど愛といると、いつもの冷静な自分じゃいられなくなる。だから、一生幸せにする――こんなクサいセリフも言いたくなるんだよっ」
「なっ、なんだよ?」
おっ、珍しく動揺してるっぽい! やっぱりそういうこと!?
ゴクリと息を呑んでから、思いきって聞いてみた。
「もしかして、朝焼けの富士山を見ながら指輪くれる予定だったとか?」
まさかの想いを言葉にすると私を抱く腕がするりと解ける。
その隙に優生を振り返ったら、昇りきった朝日に負けないほどの真っ赤な顔がそこにはあった。
「優生って、実はすごくロマンチッ――」
思わず本音が零れると、おでこにビシッと人差し指が飛んでくる。
「痛っ! なんで!?」
加減の知らないそれに瞳を潤ませたら、眉間に深く皺を刻んだ顔でぽつりと返された。
「調子狂うんだよっ」
「は?」
「自分でもわかってる。俺は、不愛想な地蔵男だし……こんなバカップルみたいなことをするキャラじゃないってこと」
少しトーンの落ちた声に思わず目を見開く。
地蔵って、会社で呼ばれてるの知ってたんだ。しかもちょっと落ち込んでる?
「――らしくなく、可愛いなぁ」とは、まだおでこが痛いから言えないけど。
思わず突っ込みたくなる気持ちをなんとかおさえると、一瞬の間を置いて静かな声が響いた。
「だけど愛といると、いつもの冷静な自分じゃいられなくなる。だから、一生幸せにする――こんなクサいセリフも言いたくなるんだよっ」