薬指の約束は社内秘で
引き上げた顔の先には、羨ましいほど涼しげな顔の葛城さんが立っていた。
あぁ、そういえば。経営統合室もこのフロアだったんだっけ。
そんなことを思いながら、ちょうどエレベーターから降りてきた役員に彼と会釈をする。
役員が会議室に入るのと同時に葛城さんが小さく耳打ちをしてきた。
「プレゼンにスライドは使うのか?」
「それは、当然使いますけど」
「――だったら、そんな鬼みたいな顔してないで急げよ。あそこのスライド。機材が最近変わったから、使い方とかチェックしといた方がいい」
意地悪を挟みながらの優しい声がふわっと耳たぶに触れて、全力で駆け上がった時とは違う熱で頬が熱くなる。
たまには素直にお礼を言いたいって思うのに、彼はさっさと会議室の先にある経営統括室へ足を向けてしまう。
あぁ、そういえば。経営統合室もこのフロアだったんだっけ。
そんなことを思いながら、ちょうどエレベーターから降りてきた役員に彼と会釈をする。
役員が会議室に入るのと同時に葛城さんが小さく耳打ちをしてきた。
「プレゼンにスライドは使うのか?」
「それは、当然使いますけど」
「――だったら、そんな鬼みたいな顔してないで急げよ。あそこのスライド。機材が最近変わったから、使い方とかチェックしといた方がいい」
意地悪を挟みながらの優しい声がふわっと耳たぶに触れて、全力で駆け上がった時とは違う熱で頬が熱くなる。
たまには素直にお礼を言いたいって思うのに、彼はさっさと会議室の先にある経営統括室へ足を向けてしまう。