薬指の約束は社内秘で
「なんだよ、いまの?」

「えっ。いや、だって。葛城さんがあの子達に」

「俺が、そんな大人げないことするか」

「そう――ですか? 射的の店で商品すべて落としてやる勢いでムキになってたじゃないですか」

「あれは店の店主がズルして商品の下にテープなんか貼ってるからだ」

「まぁ、あれはちょっとひどいなぁとは思いましたけど。
それにしても葛城さんって射的の腕前はプロ並なのに、水ヨーヨーはなんであんなにも下手なんですか?」

「昔から細かいことは苦手なんだ」


葛城さんは面白くなさそうに顔を背けるけれど、射的の方が細かいことを要求されそうなもんだけどなぁと思ってしまう。

私があげた水色のヨーヨーをパシッパシッとリズムよく弾いている彼は、結局かなりのお金を使ったけどヨーヨーをひとつも釣り上げることができなかった。

(まぁ、私も射的は惨敗だったんだけど)

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