On Your Marks…~君と共に~


__ガラガラ……



その瞬間、またあたしの病室の扉があく。



そこには、さっき喧嘩したばかりのお父さんの姿があった。




お父さんの顔は、もう怒っていなくて、あたしたち2人を見た瞬間、表情は穏やかになった。




「おお、澪、もうジャックと仲良くなったのか!」



そういって、さっきの喧嘩はなかったかのようにあたしに笑顔を向けてくるお父さん。


あたしも、もうさっきの喧嘩なんてどうでもよくなっていて、この状況をどうにかしてほしいと思っていた。



……こいつの名前ジャックっていうのか……




ジャックは、お父さんを見るなり、あたしの手を放して、あたしに向けていた笑顔を次はお父さんに向けた。



そして、悠長な英語でお父さんに何かを話し出した。



お父さんはそれをききおえると、今度は2人そろってあたしのほうを見てくる。


とびっきりの笑顔で。





「澪、お前、ジャックのコーチ引き受けてくれるのか?」



……え?



……ちょっと待って。




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