On Your Marks…~君と共に~
「「頑張れ、北辰っ!」」
「「いっけぇー!」」
ちょうどそこへ、歓声の様な声が聞こえた。
下ばかり向いていた顔を上げれば、近くに陸上競技場があった。
そして、その競技場をフェンス越しにのぞいている1人の高校生くらいの男の子。
私服でミニチュワダックスを連れた男の子。
見覚えがある。
あたしはゆっくりと、近づく。
「ウー……ワンッ!」
「うわぁっ!」
犬がいきなり鳴くものだから、驚いて変な声がでるあたし。
犬はあたしの気配を素早くキャッチし、10m近づいたくらいで吠えられてしまった。
そして、男の子はあたしの方を向いた。
やっぱり……!