On Your Marks…~君と共に~
お前ならやれる。
自分を信じてやれ。」
そういって、熱くなりながらも、一生懸命語ってくれる啓太。
「なんでそこまで俺を信じる」
俺はお前らを助けに行かなかったんだぞ?
俺は自ら川に飛び込んでお前らを探しに行かなかったんだぞ?
なんでそこまでして……
「「仲間だから」」
拓夢と啓太の声が自然に重なった。
__『1人だったら走りきることはできやしない。仲間と手を取り合って、励ましあいながら、助け合いながら今もあたしたちは前を向いて走っている。』
さっきの川口の言葉が脳裏によみがえる。
「目の色がもどったな」
拓夢は満足そうに笑う。
「俺らの仕事はここまでか」
そういう、啓太の声は少しさみしそうだった。
「位置につけ、瞬。スタートラインにもう一度自分の足で立て。……それが俺らの願いだ。」
拓夢は触れることのできないこぶしを、俺の胸にあてた。