On Your Marks…~君と共に~
「…何?照れた?」
瞬は、きゅっと口角をあげて意地悪そうに笑ってくる。
笑うと三日月形になる瞬の口元。
瞬の大きな目が微かに細くなる。
「…っ!んなはずないじゃんっ!」
そういってはみるものの、照れたのは事実であって、あたしの顔はカーッと熱くなっていた。
瞬はそんなあたしを見ながらふっと鼻で笑っていた。
__次は海瀬…海瀬です。御降りのお客様はお忘れ物のないよう…
車内アナウンスがあたしたちの耳に入ってくる。
その瞬間、瞬の顔がきゅっとしまった。
やがて、電車はゆっくりと停車し、あたしたちは電車を降りた。
目の前に広がる風景は、緑溢れる自然豊かな街並みだった。