LOVEPAIN③
「広子とは適当に付き合って、適当に終わればいいか、って思ってたけど。
でも、こいつと居たら、あいつを思い出して苦しくて。
一度、俺、お前になんでAV女優になったのか訊いたけど、
その時のお前の答えで……」
“――私には大切な人が居ないから。
大切にしないといけない人が、居ないんですよ――”
あの時、私はそう答えた
「正直、あれは堪えた。
彼女にとって、俺は大切な人間じゃ無かったのか、って。
忘れようとしてたのに、色々と思い出して」
「で、でも、私とその彼女は違うじゃないですか!
彼女はナツキさんの事、大切で」
「な、わけないでしょ?
違わない。
何も。
あいつも、お前と一緒で。
なんなら、俺なんかより、そのホストの方が好きだったんじゃねーの?
見掛けた時に思ったけど、あいつそのホストと絶対ヤッてただろうし」
私にそう言っているけど、
その言葉はその彼女を責めているように聞こえる
ナツキらしくなく、声を荒げて
「ナツキさん……」
いつも涼しい顔していたナツキがこんな風に、
感情を顕している姿を見て、戸惑ってしまう
成瀬は、何を考えているのか分からない表情で、
そのナツキの話の続きを待つように、視線を向けている