LOVEPAIN③

「広子とは適当に付き合って、適当に終わればいいか、って思ってたけど。

でも、こいつと居たら、あいつを思い出して苦しくて。

一度、俺、お前になんでAV女優になったのか訊いたけど、
その時のお前の答えで……」



“――私には大切な人が居ないから。

大切にしないといけない人が、居ないんですよ――”



あの時、私はそう答えた




「正直、あれは堪えた。
彼女にとって、俺は大切な人間じゃ無かったのか、って。

忘れようとしてたのに、色々と思い出して」



「で、でも、私とその彼女は違うじゃないですか!

彼女はナツキさんの事、大切で」



「な、わけないでしょ?
違わない。
何も。
あいつも、お前と一緒で。

なんなら、俺なんかより、そのホストの方が好きだったんじゃねーの?

見掛けた時に思ったけど、あいつそのホストと絶対ヤッてただろうし」



私にそう言っているけど、
その言葉はその彼女を責めているように聞こえる


ナツキらしくなく、声を荒げて




「ナツキさん……」



いつも涼しい顔していたナツキがこんな風に、
感情を顕している姿を見て、戸惑ってしまう



成瀬は、何を考えているのか分からない表情で、
そのナツキの話の続きを待つように、視線を向けている





< 465 / 474 >

この作品をシェア

pagetop