LOVEPAIN③
ナツキがテーブルから離れて少しすると、
私達は店から出た
成瀬はカードでその支払いをしていたが、
その金額がいくらか知るのが恐ろしくて、
私はそれを見ないようにした
以前、彼女にしかお金を使わないと、成瀬は言っていたけど、
指輪もそうだし、今回の飲み代も……
お金を使えば使う程その女性に執着してしまうから、だと、
その理由を言っていたけど
ならば、かなり私に執着しているのかな?
「彼女じゃない私に、そんなにもお金使って良かったんですか?
もしかして、また給料から引かれるパターンとか……」
成瀬と二人、タクシーを拾う為に幹線道路に向かって歩く
「あ、ドンペリ代?
それは、俺がムキになって頼んだだけだから、
お前は関係ないし自分で全部被る」
いくら使ったのかは分からないけど、
成瀬は妙にそれが楽しそう
そんな無謀な自分が嫌いじゃない、
と言う感じなのか
「でも、本当に彼氏と別れて良かったのか?
ま、お前が何言っても向こうの意志は変わらなかっただろうけど」
「そうですね。
でも、なぜ、私をナツキさんの所へと連れて来てくれたんですか?」
「なんだろ?
あのメール見たら、ムカついて。
勢い、か?
でも、来て良かったよな?」
そう成瀬が笑ってくれて、良かったと思う
私は初めに成瀬が言っていたように、
何もナツキに文句も言う事もなく、
ただ、再び切り出された別れを素直に受け入れただけ
だから、成瀬的には、そんな私をどう思っているのか気になっていた
「はい。
ありがとうございます」
今日、ナツキと会って話せて、良かったと思う
あのまま別れていたら、
ずっと胸に何か引っ掛かったままだったと思う
ナツキと、友達にもなれなかった
でも、まだナツキについて謎の部分はある
何故、その彼女の浮気相手でもあるホストと同じ、
ホストとして今働いているのか?
そして、ナツキはまだその彼女の事が好きなんじゃないのだろうか?
謎だけど、その二つは、きっと教えてくれないかもしれない