LOVEPAIN③
「――広子!!」
そう後ろから声が聞こえて、
私も成瀬も立ち止まり、振り返った
そこには、息を切らした須田が走りながら近付いて来ていた
私達の後を、追い掛けて来たのかもしれない
「お前、ナツキさんと別れたんだろ?」
息切れしながら須田はそう話すが、
苦しそう
けっこう、走ったのかもしれない
「うん。
あ、あの、須田、ごめんね私……」
何をどう謝りたいのか分からないけど、
先程のナツキから聞いた須田の話
今も、私の事を心配してくれていて
「ナツキさん、あんな感じだけど、
本当に良い人なんだよ。
だから、その。
ナツキさんを、恨まないで欲しい。
あの人、俺の為にお前に……」
再び、須田は以前と同じような言葉を、私に告げた
今は以前と違い、その須田の言う通りだと分かっている
私がAV女優な上に悪い女で須田を騙していて、
だから、そんな私を須田から引き離す為に、ナツキは、私に近付いた
十中八九、そのナツキの考えは間違ってはいない
私は須田に対してその気持ちを受け止めてあげられなくて、
迷惑とさえ感じていて
ナツキと浮気する前に、成瀬とだって、最後迄は行かなくても、
それに近いような事は普通に何度かあって
平気で、須田の事を何度も裏切っていた