ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
すんなりと郁翔が帰ることを受け入れた架月に元気よく手を振られて強制的に郁翔と帰路につくはめになった。





いや架月とハルが並んで歩いたら目の保養どころじゃねぇぞ。


って違う違う。隣にいるこいつ何。





さっきまで架月とマック行くって張り切ってたじゃんか。





「郁翔なんで...」




郁「なんでって、涼依のとこ行くんだろ?」




「エスパーかよ...」




郁「まーな。一応小学校からの腐れ縁だし」





なんとでもないような顔をして隣を歩く郁翔にため息にも似た吐息を吐く。





いくら腐れ縁でも、なに考えてるかわかるなんて。





何も話さないまま涼依の家に到着。



インターホンを押そうとした俺の腕は慌てた様子の郁翔の手に抑えられた。





郁「ちょっとちょっと待とう。今更だけどさ、家知ってんならもっと早く来ようか」




「逆に知らなかったの?同じ部活の仲間だろ?」




郁「お互いの家知るほどの仲じゃねーし、お前真面目か!」




「どうも」




郁「嬉しそうな顔すんな。つーか家ちか!」




「郁翔いちいち騒がない」




郁「はいはい。てか、突撃訪問だけど涼依いるのかよ」




「さあ?よっぽど大丈夫でしょ」




郁「...たまに穂陽って不安だよな」




「そ?」





いつまでも玄関前で立ち話も不審者っぽいし暑いし、さっさとインターホンを押す。





向こう側でピンポーンという音と怠そうな返事が聞こえた。





よかった、涼依いるじゃん。



と思ってすぐ玄関の扉が開いた。





涼「...あ、」




「いきなりごめん」




郁「おひさー」





普段は大きな瞳が眠いのか寝起きなのか半分しか開いてない涼依は、俺たちを映すと少し固まった。





羽のようにふわふわした髪を見つめていた時、涼依の腕に抱かれた猫の姿が視界の下の方にみえた。





あれ、涼依って猫飼ってたんだ。



血統書付きではなさそうだが、青い大きな瞳にどこか涼依の影を思わせた。
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