ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
つられて振り向いた涼依に、夏閃は分かりやすくかたまる。


里苑がどこまで涼依のことを語ったかは知らないけど、一目で誰なのか悟った感じだな。





夏「...もしかして涼依さん...?」




郁「ゆーあーらいと!」




「(架月と同じ発音だ...)なんで知ってるの?」




夏「黎がぎゃーぎゃー言ってて」




「なるほど」




涼「...えっと」




夏「2年の山吹夏閃です」




涼「夏閃、くん?」




夏「呼び捨てでオッケーですよ」




涼「あ、俺は千景(ちかげ)涼依、です」




夏「(黎たちの敵が増えた...)よろしくお願いします」





ぺこりと礼儀正しく頭を下げた夏閃は颯爽と野球部の部室へと向かい、姿を消した。





淡々と、しかもグイグイくる夏閃の登場にすでに疲労が蓄積された様子の涼依。





このままじゃ確実に架月でHP全部持っていかれるな。


と思っていた矢先。





架「...!!」





架月とばっちり目があってしまい、こちらの存在に気づかれた。





足掻いても仕方ないので、取り敢えず架月たちがいる校舎の日影に避難。





いち早くよってきた架月に、涼依は少し後退りをする。


こうやってみてると犬みたい、架月。





架「えへへー昨日ぶりです!」




郁「あーマイエンジェル!マイハニー!!」




架「私はユアーハニーじゃない」




悠「その英語の使い方すげー気になる」




架「アイムクレイジー!」




郁「ミートゥー!」




架「ふぅぅ~」




悠「マジめんどくせぇ 笑」





わしゃわしゃっと架月の頭を撫でたハルの腕を掴みながら楽しそうに笑う架月。





俺の後ろに隠れるようにいる涼依は、3人のアホみたいなやり取りに控えめにだけど口角を上げていた。





架「もぉー!ハルちゃんやめ、...」





ふと俺の方をみた架月。けどその瞳は俺を捉えず、後ろの彼をみていた。





すっと人差し指をたてた架月は指先を涼依に向けて、呟いた。





架「Who are you?」





真っ直ぐな眼に圧倒されるように、ざっと砂を踏み締める音が聞こえた。




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