ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
いつになく真剣な表情の架月に、俺も、恐らく郁翔もハルも身動きがとれなくなってる。


架月独特の安心して近づけるような柔らかい雰囲気がなくなっているから戸惑ってしまう。





暫く時間が止まったように感じた。


それを壊したのは、他の誰でもなく架月だった。





架「って、一回やってみたかったのー」





涼依を指差していた手でそのまま頭をポリポリかく架月は、心底楽しそう。





さっきとはうってかわって、すっかり元通りの架月。二重人格じゃないかと思うくらい。





郁「ビックリしたー別人みたいなんだもん」




架「へへへ。かっこよかった?英語あってた?」




悠「英語はあってたけど突然やられるとビビる」




架「そう?...ねぇ!君はどうだった?」





架月が上機嫌で話をふったのは、困り果てた涼依。





横に体をよけると、涼依と架月がちゃんと向き合う形になった。


口元が引きつる涼依に相反してニコニコする架月。





架月はいつも通りなのに、相手の反応の違いだけでこんなに気まずい。





蝉の声がそろそろ鬱陶しくなってきた。





このまま答えが出せないんじゃないかと焦ったとき、ポツリと呟いた。





涼「...凄く、表情のつくりがうまいと、思った」





逸らしていた目を、徐々に徐々に上げていって、やがて架月を捉えた。





当の本人は無反応で、2人が見つめあうだけの時間が広がった。





...これ、俺らどうしたらいいの?


助けを求めて郁翔、ハルの順で表情を伺う。





郁翔はまあ、置いておいて。...ハルがヤバイ。





上目遣いはいいんだけどさぁ。目付きが悪すぎる。蛇のような獲物を狙うライオンのような。


涼依を敵と見なしてるのは一目瞭然だ。





そしてついにはプイッとそっぽを向いてしまった。





架月、気づいて...!見つめあう時間長いから...!




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