ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
沙絃と黎は俺が誰のことを話しているのか知るよしもなく、さっきとはうって変わって尊敬するような眼差しで心なしか涙ぐんでる。





夏閃はどうなのか、感情がイマイチ分からない。





沙、黎「(すげーいい人じゃん)」



夏「(もしかして架月のこと...?そうだったらまた黎の敵が増えた...)」





架月さんに対してこんなに過敏に反応してるってことは、この2人は彼女のことが好きなのかな。





『俺は、...架月が好きです』





あの日の悠の、揺るがない想いの中に垣間見えた決意の強さが頭を過る。





あの様子だと、多分周りの友達たちは誰も知らないだろうな。


悠の感情が抑えきれず暴走したから、俺も認知出来ただけだし。





騙すのが上手いな、彼は。あんなに架月さんへの気持ちが大きいのに、自分を誤魔化すのが皮肉なほど...





沙「涼依さん、よっぽど好きなんスね」




「...。?」




沙「だってそうでしょ~ねぇ?黎」




黎「誰がどう聞いても好きだね」




夏「(気づかせようとしてどうすんの)」




「そんな訳ないよ。...今の間だけだよ、この気持ちは」





そうじゃないと本当に、狂う。





架月さんのこと、そんな風にみるつもりはないから。


好きになってしまったら終わりだ。





彼女に夢中になったら、自分がどうなるのか。


悠みたいに伝えたい気持ちを牽制して、先走ってしまいそうになる想いを見て見ぬふりをして。





相手からみるともどかしくて仕方ない。そんな、痛々しい恋をするのか...?


それとも、叶いそうもない恋をどうにか実らせようと奮闘するのか...?





どちらも、俺らしくない。


俺は、彼女を満足させることで精一杯だ。





それに、彼女が俺を候補にあげるだなんて、夢のまた夢だろ。





架月さんに似合うのは、...そうだな。里苑みたいな人よりも、もっとクールで一途に愛情を注げて、もしも何かやらかした時、惜し気もなくSを発揮でる人(そんなやついるかしらないけど)。


架月さんとは逆の性格の方が、うまくやれる気がする。



< 129 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop