ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
怪我人の架月が一番うるさい。





...彼女の周りはいつも明るくて、ネガティブな思考がひとつもない。


そんな人たちと顔見知りになるなんて、思ってもなかった。





そういう人たちとは縁がないと思ってたから。





架月をみると、今この瞬間を噛み締めるように大切にするように、優しく笑っていた。





俺が、出来るのか?





拳をつくって力を込める。


彼女の笑顔の理由になりたいなんて。彼らの代わりを、俺が...





本当に俺のダンスで、もう一度彼女の心は動いてくれるのか...?


無防備に涙を流してくれるのか...?





なんか...今更ながら不安。自分の決意が揺らぐ。





架「あ、涼依さん!」





架月の声にはっとして一瞬動きが止まる。





ゆっくりと顔をあげると、架月は少し紅潮した頬を綻ばせながら首をかしげた。





架「無理、してませんか?」




「え...?」




架「根詰めすぎたりしてませんか?」




「...」




架「私がプレッシャーをかけてるなら、すみません...」




「ううん。...俺は大丈夫」





首を横に振って否定すると、架月は嬉しそうに肩をすくませて微笑む。





そんな彼女がどうにも可愛くて、抱き締めたいなんて今まで知らなかった感情に駆られる。





沙「なんか架月、涼依さんにだけ態度違うくね?」




架「涼依さんは私にとって特別な人だから」




沙黎「...!!!」





うわ...めちゃくちゃ誤解を招いてる気がする。気がするどころか確信がある。





平然とした顔で、さらりと爆弾をおとす架月に2人も体力が消耗。いや、吸収されていってるようだ。





黎「嘘だと言ってくれ架月」




沙「やっぱあんた、敵」




夏「だから先輩ね、沙絃」




空「目が血走ってる」




「(俺殺されるのか...?)」





なんて不本意な死。それだけは嫌だ。




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