ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
練習する時間、4分の曲が4曲として...


20分近く架月の観察に使ってしまった。






未だに俺を見ている架月に、作業に戻れという意味を込めてハエを払うように手首を動かすとすんなり聞き入れてくれた。





視線が自分から外れて、嬉しいようなちょっと切ないような...





いや、そんなこと思ってる場合じゃない。


明日はダンス部員たちと合わせる予定だから完璧にしておかないと。





音量を数個あげて架月を拒絶するみたいに背を向けた。














そして、文化祭当日。


午前はクラスの出し物をやっているのだが...





「(...こんなの聞いてない)」





横にいる里苑をみるとノリノリでカメラにピースしている。





どんな神経してんだ。間に女挟んでなにがおかしいんだよ。





静かにため息をついて腕を組ながらレンズを睨み付ける。





女1「千景くん、表情柔らかく...してもらえるかな?」




「...こう?」




女1「えぇ...っと」




里「ごめん、これで勘弁してあげて」





引き吊った笑みを浮かべると写真係のクラスの女が困ったように呟いた。


すかさずフォローに入った里苑のおかげで助かった。





俺たちのクラスはベタにカフェをやると聞いていたのに、いつの間にか俺と里苑と3ショットを撮るという俺らだけが忙しい出し物になっていた。





マジでありえねぇ...なんの利益があんだよこれ。よく先生もオーケーしたなこんなの。


他のやつらなにやってんだよこの間。





つか里苑だけでよくねぇか?なんで俺まで...





里「涼依涼依」





もう何人目か分からない3ショット希望者が出ていき5分の休憩を貰った時、里苑が服を引っ張ってきた。





「何」



里「30分待ちだって、ほら」






なんのことを言ってるのか理解できず、里苑が指した方をみる。





クラスメートがもったプラカードの文字を追うと、“30分待ちです!!”と書かれていた。


予め用意してあった感半端ねぇ。





「ちょっと廊下見に行ってみよ」




里「えぇー?パニックになるよ?」




「芸能人か俺らは」



< 136 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop