ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
ばーか、と思わず言いたくなる。


俺が言ってるのは俺よりも先にお前が出逢った女だよ、とも。





気づけ。俺から「架月」だなんて口にするの、恥ずかしすぎる。





里「...本当にいいんだな、涼依」




「苦しめるくらいなら俺が苦しむよ」




里「何それ格好いい」




「それも架月のおかげ」




里「そっか...」




「...」




里「......ん?」




「...」




里「なんてった?」




「...架月のおかげ」




里「“架月”?」






顔だけじゃなくて体まで暑くなってくる。


なんだこれ、すげぇ恥ずかしい...っ





壁に頬をくっつけてどうにか熱を放散させようとするけど、暑いままだ。





そんな俺を凝視する里苑の視線に耐えきれず、頬じゃなく額を壁につけて顔を背ける。





バクバクと心臓が脈打つ。





里「えぇ!?涼依が好きなのってさく、」



「声がでかいって...!!」





慌てて里苑の口を塞ぐとバランスを崩して2人で階段に倒れ込む。





目を見開いて驚く里苑の顔がすぐそこにあって、男同士だけれど耳まで赤くなる。


里苑が架月を好きじゃないっていうのが、意外だ。





「...、ごめん」



里「いや...」





変な空気の中、ゆっくり上半身を起こす。





階段の上に気配がして見上げるとそこにはあのカメラ係の女が、見てはいけないものをみてしまったという表情で佇んでいた。





血の気が引いていくのを感じる。


やべぇ...俺の学校生活終わったかも。





「違うんだ。ホントのホントに...!」



女1「あ、い...いえ、決して誰にも告げ口したりしませんから...!!」





俺が這うように階段を登ると、女は覚束無い足取りで後退りして光の早さで立ち去った。





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