ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
ソラは小さくため息をつきながら、困ったように架月をみる。





ソラの体に体重を預けるように項垂れて動かなくなった架月の様子のおかしさに近寄って声をかける。


が、何も反応がない。おかしいぞ。





「架月?大丈夫?俺がわかる?」





肩を揺すりながらそう問いかけると、少し顔をあげて「うぅ~...」と言葉にならない声を発しながら、ついに力尽きたようにソラから体を離した。





突然のことに俺もソラも支えられず、架月は廊下に倒れる。





「架月!?」



空「っ」





慌てて床に膝をついて顔を覗き込むと、髪の毛で覆われて見えなかった顔色の悪い架月の苦しそうに歪められた顔があった。





っバカだ、俺。様子のおかしい架月を、調子が悪いと真っ先に思えないなんて。


架月だって女の子なのに...





空「架月、触るぞ」





後悔ばかりが先に頭を駆け巡っている俺の隣で、ソラが架月の左腕を首に回して抱き抱えていた。





保健室に行く流れだと理解したので、言葉を交わさずに無言で立ち上がって歩き出す。





空「頭とか痛くねぇか?」




架「...胃が痛い」




空「気持ち悪い?」





ソラのその質問に架月は小さく頷く。





俺と顔を見合わせて肩をすくめ合う。


ここは定番の風邪じゃないのか、と突っ込みたくなる。





空「胃腸風邪ってなぁ...おっさんかよお前」




架「うっさい...病人は、病人...」




空「わかったから、吐きそうになりながら喋んな」





2人の会話を聞きながら、なんで架月は胃が痛いのに学食に行ったんだと疑問に思う。





調子が悪かろうともご飯は食べようという考えなのだろうか。


ただ、助けを求めにソラたちの元へ行ったのは確かだと思う。





架「空祈ー...」




空「何?」




架「どこも行かないでね、」




空「...当たり前」





...え、ちょ。


隣からの甘々ムードにちょっと耐えれないんですけど。



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