ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
「架月さ、もっと自信持ちなって」
どこにも行かないでと言う架月に、当然のように「当たり前」と答えた。大切そうに抱き締められた。
それまでの記憶は、あるはずだ。
それでも、不安なの?
「ソラは架月のこと、大切に思ってるよ」
架『...うん』
「それとも、ソラにとっての特別な人になりたかった?」
遠回しなのはもういい。この二人もどかしすぎる。
架月は少しの間、声にならなかったのか黙りこくって。
架『なんかね、こんなこと言うの夏閃だけなんだけど。空祈の隣いると、不安なの』
「へぇ」
架『ねぇ、ちゃんと聞いてる?』
「聞いてるよ」
架月の声はいつもよりもずっと熱を含んでいて、耳元からダイレクトに届くそれにこちらの体温も僅かに上がってる気がする。
普段より幾分トーンの下がった架月の声が心地よくて、目を閉じた。
今どんな顔をしてるのか簡単にわかる。
多分気づいてないのは君と、空祈だけ。少なくとも俺にはわかるよ。
出会った頃から少しずつ、お互いを見つめる瞳は色を変えた。
架『嫌われてないかなぁとか、空祈が嫌がることやってないかなぁとか、媚びうるみたいなことしてる気がして。だから、不安』
それは当然の感情だよ。自分を良く見せたがるのも、相手の中の自分の印象を知りたがるのも。
架『もーどうしたらいいのかな。私わかんないよ』
「焦んなくてもいいんじゃない?心配しなくても、空祈は待ってくれるよ」
架『どういうこと?』
それは俺の口からはいう訳にいかないよね。
架月がホントの意味を見つけて初めてわかるんだから。