ポジティブGIRLと愉快なBOYたち
架「待てー!沙絃ーーー!!!」
「マジ...っマジこっち来んなって!」
架「残るは沙絃だけなのー!もっと速度落とせバカ!」
「そんなんむけられてゆっくり走る方が可笑しいだろ!」
ハルが架月に襲われてから約20分後の図。
俺の10メートルほど後を走る架月は発射口を俺に定めるも、距離がある上に体力も落ちてきたのかなかなか撃たない。
このまま走り続ければ架月の方が先に折れてくれるだろ。
その時まで頑張れ俺!二度も海水かけられるなんてごめんだ!
それか思いきって架月から水鉄砲奪い取るか?
今なら行ける気がする。
...。やめとこ!
至近距離であんなの喰らったら顔面吹き飛んでしまう(そんな威力ないっての)!!
沙絃は逃げるを選択した!
沙絃は“逃げるが勝ち”を覚えた!
なんて脳内でやってるうちに架月の速度はドンドン落ちていく。
俺の勝ちはもらったな。
と勝利を確信してガッツポーズをしながら仕方なく速度を落とす。
一向に諦める様子のない架月は最後の力を振り絞って俺に近づこうとする。
焦った俺の視界の端にぐらりと揺れる細い体が映った。
急いでブレーキをかけた俺は架月の下に体を滑り込ませる。
細かい砂が風を含んでふわっと立ち上がり、架月と俺と周りの皆を隔てる。
瞬時に抱き止めた架月はぎゅっと閉じた目を開いて俺の姿を目に留めた。
「大丈夫か?架月」
架月の頭に降りかかった砂を払いながらそう聞くと、何度か縦に首をふった。