platonic love





初めて横に並んで歩く。

この街が静かで、よかった。



「体育祭出るの?」

『当たり前じゃないですか(笑)毎日練習してますよ。先輩出ないんですか?』

「出ねぇよ。でも見にいこうかな?」

『来てください!あたし青ブロック』

「お前見にいくんじゃねぇよ(笑)」

『えー!!』


あと少しで坂の下。

最後まで切なくなんかなりたくて、一生懸命笑った。



「…なんか飲む?」

『うん、これがいい!!』

別れ際に、自動販売機でファンタオレンジを買ってくれた。


「じゃあ気を付けてね」

『はい!本当に今日はありがとうございました。…また会ってくれますか?』

「…暇だったらね」



本当に、よくわかんない。

優しく笑ったり、いきなり冷たくなったり、でも嫌いになれない。



『神崎せんぱい!ばいばーいっ!!』


あたしの声だけが響いてる。

先輩は、何も言わずに来た道を戻っていった。



家に着いたらママは嬉しそうに話を聞いてきたけど、二人じゃなかったよって伝えたらあからさまに残念がってた。

お姉にも「神崎と付き合えそう?」って聞かれたけど、自分でもわからなかった。




向き合いたい 向き合えない

そればかり



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