屋上で待ってる

昨日は、結局誰にもなにも言わずに帰っちゃったなあ。

さて、親友たちになんと説明するべきか。




なんて考えながらいつも通り登校してきた私。





あのとき先輩が来てくれなかったら、きっと今日は学校こられなかっただろうけど。




他の生徒に紛れながら校門をくぐり抜け、昇降口にたどり着く。


と、早速芽衣に会った。




私を見つけるなり、とてつもない形相で飛んできた。




「お、おはよう。」


その勢いに、思わず引き気味になる。




「おはよう。じゃない！そんな呑気に…
もう、心配したんだよ？とにかくホームルーム始まる前に話してもらうからね？

…あ、もしもし友ちゃん。今から中庭集合。
え？まだ学校着いてない？ちょっと～、急いでね！
ちゃんと夕は捕獲したから。じゃ、あとで。」



あれ。芽衣ってこんな行動的な子だっけ。



ポンポン進む話に唖然とする私の頭を差し置いて、中庭に引きずられた。