星の印〜陰陽師其の弍〜
「ちょっと、由来!何で言うのよ!」
「本当のことですから」
「だからって、わざわざ言わなくてもいいじゃん!あたしが誤魔化そうとしてるのに~!」
二人が言い争っていると、
「…麟、いつもの所に来なさい…」
と、瑠璃が麟に切れかけながら言った。
いつもの所というのは、神楽家の敷地の隅にある、お説教部屋のこと。
本当は蔵だが、麟が問題を起こす度、そこで正座させられるため、お説教部屋になってしまった。
「あ、でも、まだ学校の宿題が…」
余計なことを言ってしまったせいで、成績と共に修行の事を怒られ、こうして、約三時間にも及ぶ、長い長い恐怖のお説教が始まった…