LOVEPAIN④

「俺、そろそろ帰る。

成瀬君、7時になったら起こしてあげて」


三咲さんはそれだけを言い残して、
部屋から出て行った




成瀬の寝顔を見ながら、

本当は今すぐに起こして、
指輪の盗難の真相を訊きたいと思った



でも、逆に、いざとなると、
そんな事訊けないような気もして




私は床に座り込んだまま、

スヤスヤと眠る成瀬の寝顔を見ていた



< 300 / 497 >

この作品をシェア

pagetop