LOVEPAIN④
「あ、あの、本当に突然ごめんなさい。
成瀬さんのお名前は、
他の方がそう呼んでいるのを前に耳にして…。
勝手に……」
ますます、その頬は赤くなり、
緊張で声が震えているのが分かる
だけど、その目は俯いたり逸らしたりせずに、
成瀬に真っ直ぐと向けられている
「あの、なんで俺に…。
あ、べつに話し掛けられて迷惑だとかそんなのじゃなくて!
えっと……」
彼女の緊張が伝染したように、
成瀬も少し上がっているのが分かる
私は嫌な予感を感じながらも、
二人を黙って見ている事しか出来ない
「あ、あの、この手紙受け取って下さい!!
私、ずっと成瀬さんが好きでした」
彼女は手に持っていたその封筒を、
成瀬に差し出した
その封筒は、彼女に似合う女の子らしいものではなくて、
真っ黒の無地の封筒
なんとなく、彼女は成瀬のイメージでその封筒を選んだのかもしれない
可愛い封筒で自分の女らしさをアピールするよりも、
受け取る成瀬の事を考えて
それを手にした成瀬もそれに気付いてか、
その黒い封筒とその彼女を見比べるように見ている