LOVEPAIN④
「特別って、
恋愛感情があってとかそんな意味だけでは言ってないけど。
でも実際、俺はナツキさんが広子をどう思ってんのかよく分かんないし」
「そう?
私は分かる。
ナツキさんは私を好きじゃない」
好きだ、って言われた事がないから
「じゃあ、そうなのかもしれないけど。
ただ、あの人にとって客よりかは広子は特別だと思う。
広子もナツキさんも、
今もお揃いの指輪しといて。
やっぱ、それって特別じゃねぇーの?」
そう言われて、
思わず左手の薬指のその指輪を見てしまう
特別
確かに、私にとってナツキは特別なのかもしれない
目の前の、須田よりも
「じゃあな、広子」
須田のそう笑った顔は、
なんとなく自分のそんな思いを見透かされたような気がした
「うん…。
ごめん……」
そんな風に後ろめたいような気持ちになるから、
須田とは友達にはなれないだろうな