Innocent Smile~ずっと一緒に~
「ま、まさか佐那子の手料理食えるなんて!
俺、めちゃくちゃ嬉しいっ!!
スッゲー嬉しいっ!!
人生で最高に嬉しいっ!!」
「わかったって! もう……大袈裟なんだから……」
黙って聞いていれば、ずっと褒め殺しの言葉を並べそうな恭哉を遮る。
それでも、いつも以上に恭哉のニコニコ笑顔は、満開の花みたいになっていた。
感動だよ~とか、小さな声の独り言まで聞こえる。
恭哉という人間がつかめなくて疲れる反面、
こうやって料理くらいのことで喜ばれると、嬉しかったりもするんだよね。
「ここに運ぶから、ちょっと待ってて。」
そう言い残して、私はキッチンに行ったんだけど……
すぐさま狭いキッチンで、背後に気配を感じる。
振り返ると、嬉しそうな表情の恭哉が立っていた。