Innocent Smile~ずっと一緒に~
そんなわけで、この日の午後も仕事をマッハでこなしていく。
夜に時間を作るために、残業はしたくなかったから。
定時を20分ほど過ぎたところで、
私が机の上を片付け出すと、恭哉も同じように帰り支度を始めた。
きっと、何気なく私に合わせていたんだと思う。
目と目が一瞬合って、恭哉が私より一足早くオフィスを出る。
1階の玄関ロビーまで降りると、目立たない物陰に恭哉が立っていた。
そのまま会社を出て、駅まで並んで二人で歩く。
「どっかで…ご飯でも食べる?」
笑顔で話しかけたのに、恭哉は少しも笑わない。
その上……返事もない。
それだけで……なんだか悲しくなってくる。
「ねぇ……どこ行くの?」
もう一度そっと訊いてみると、恭哉が私のほうにようやく顔を向けた。
とても、真剣な表情。