レンタルボーイ




黒い封筒と白いカードを両手に持ってあたしは学校をあとにした。



それからは電話をかけるか、かけないか自分の中で葛藤していた。



レンタルすればこの生活が一転する。



その代償にその幸せは1週間しか続かない。



それでもあたしは自分の欲を優先した。



プルルル…プルルル…



2コールした後すぐ、繋がった。



「もしもしー。レンタルボーイ運営のAI(エーアイ)です。」



「えっと、あの、黒い封筒が…その入ってて…」



「あー、水戸ちゃんね。おっけおっけ。で、どんな彼氏が理想?」



初めて話すひとに“ちゃん”で呼ばれるのは少しどきっとした。



「えっ?理想ですか??」



電話の向こうAIと名乗る男の人はで「うん、うん」と頷いてる。



< 5 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop