【完】恋愛距離*.゜ーボクラノキョリー
予期せぬ温もりに、完全に身動きが取れない。
そんな俺に、沢森は言葉を続けた。
「違う。お友達としてじゃなくて……私は、木村君と幸せになりたい。そういう意味の、好き」
「っ、」
「ごめんね。都合が良すぎること、わかってる。今更こんな事言っても遅いかもしれない……でも、伝えたくて」
……嘘だろ?
これ、夢とかじゃないよな?
俺、頭打っておかしくなったんかな?
「私……本当はずっと、木村君が好きだった」
切なげなその声に、俺はもう我慢出来なくて。
その小さな体を、力一杯抱きしめた。
「今更とか、ねえだろ……!」
ずっと、ずっと待ち望んでいた言葉。
二度と聞けることはないと思ってた、言葉。
「俺だって、片時も沢森のこと忘れたことない」
ずっと、好きで。
傷つけたこと、死ぬほど悔やんで。
また俺の隣で、笑って欲しくて。
沢森を抱きしめる力を緩めて、二人で見つめ合う。
「……好きだ」
そうして、どちからからともなく、キスをした。
土屋の事はどうなったのか、とか。聞きたいことは沢山あったけど、もういい。