シーソーゲーム
 夏休みという時間はむやみに早く、人の都合など考えない。宿題をする時間もこちら側が追うばかりで、止まってくれやしない。時間の特急列車に間違って迷い乗車をしてしまった。

 そしてもう夏休みは終焉の光を迎え始め、間に合いそうにない宿題はしょうがないかとあきらめかけていたが、ついにあきらめた。

 目の前に迫る祭りの日は数日後となった。そしてリョウとミズキに呼びかけのメールを送った。私はただ返信を待った。

 そして帰ってきたメールは二件。ミズキは行けるというが、リョウはもしかしたら用事で行けなくなるというメールが来た。

 私は何でというメールを送るのをためらった。それはリョウがそういうメールを送った理由が分かったからであった。今まで一緒に末永く付き合ってきて分かったことは、リョウは少々ひねくれていて、とにかく変わっていて、誰に対してでも優しく接するということであった。そしてこのメールの解釈というのが、未来のことは分からないということである。これから変わるかもしれない予定を今決める必要はないということである。だから大体こういう時、ほぼ間違いなく行けるという答えである。だから私は安心してその日が来るのを待っていられた。

 そしてその前夜、私は二人に待ち合わせと集合時刻のメールを打ち、ベッドに潜り込むと、ピクニック前夜の小学生のように眠れないということはなく、すぐに眠りに落ちた。

 次の日、言い換えれば祭りの日の朝、私は時間になるまで部屋で音楽でも聴いて暇をもてあそんでいた。こういう時間は異様に長い。逆にもてあそばれているような気がしたが、勉強する気は起こらなかった。

 そろそろ家を出ようと思い、家を出る前にシャワーを浴び、浴衣を自分で着付けし、少しおしゃれでもしてから下駄を履いて玄関の扉を開けた。
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