シーソーゲーム
「私は…この世界…地球の仕組みを調べに来た…」

 世界。私に招かれたのではないのか。

 だが実は、私は世界の仕組みを知りたいと思ったことがある。そしてそれを思うたびに、毎回違う内容に辿り着く。時には私が中心や、各個人が中心だったり、本当は神がいるのではないかとまで思ったことがある。知りたい気持ちは変わらない。

「世界の仕組みは、どうなっているの?」

「世界は…宇宙以外の範囲内で考える…そうすると…地球上の世界を支配している…動かしているのは…あなた…」

「え…何?」

「それは変わる…いつまでも続く時もある…それは神次第…どれだけこの世界に貢献するか…それで変わる…地球は神によって治められる…昔…人は人によって統治されたように…それは一番安全…神はすべての人々の…平均で決められる…今の世界まで伝統として受け継がれてきた…この制度は揺るがず…世界を均衡に保つ…崩れた時…世界は不安と殺戮に陥る…神が世界を動かし…神が世界を止める…」

 私が世界の中心で、軸である。そんな馬鹿げた話は、この世界のどこを探してもない。しかしそれは不思議と一つの記憶に回帰してくる。いつの間にか半信半疑ではいられなくなっていた。

「もしそうだとして、これはどうなのかな…」

 私は私が考えていたここまでの考察を渋に発表した。もし私が中心となって動いているのなら、この考えは正しいだろうが、果たしてどういう反応するか。

「大体合ってる…ただ…」

「ただ?」

 渋は動かない。ただの後が気になるのだが、渋は急に話さなくなった。

 私は渋を見続けた。渋の目線の先が変わらないように。すると、私の視界、下方から、きらきらと光る、光の粒子が天井に向かってゆっくり上昇していくのが見えた。

「終わり…」

「え?」

 私はその光の粒子がどこから洩れているのかを見ようとした。するとそれは、私からでているらしかった。

「え…何これ?」

 渋は変わらない姿勢を保ち続ける。

「終わり…世界は止まり…時は刻むのをやめる…世界は…終わる…」

「え…何、これ?何、何?」


「それは…あなたの体…姿…形…存在…」

「つまり…これは」
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