シーソーゲーム
「アンタ、私を操って、アンタとリョウ君だけがくっつこうとしたんでしょ。今までのこと、何であんただけいい思いをしているの?何でアンタが神で、何でもやっていいの?何で私が、神じゃないの?」

 リョウの手から、ゴミ袋が滑るように落ちた。その音に反応したルイはすぐさま振り向き、そして嘆くように言った。

「リョウ…クン…」

 リョウは固まったまま、動かなかった。

 それもそのはず、ルイの体から、私と同じ、光の粒子が洩れ始めていた。

「何これ…」

 まるで消えるのは分かっていたが、自分の消え方までは知らなかったようだ。興奮したように驚いて、手がつけられない。

 さすがにそれを見かねたリョウは、地面に接着剤でくっつけた足を引っ張って、ルイの元に寄った。

「リョウ…クン…」

 どうしようもない顔をリョウはして見せている。目の前のことが信じられないようだ。まるでそれを体験した時の私の顔だ。

 ルイの体は上半身だけが残り、それは宙を浮いている。

「リョウクン…私…好きだった…」

 リョウは何もいえないまま、ただ黙って消えていくルイを見ていた。何も感じない目。ただ信じない目。受け止めない目。そこにこもったものは、到底私なんかに理解し難い。

「リョウクン…私、楽しかったよ…じゃ…」

 言い終わらないうちに、無情に口も消えて目だけが何かを落とそうとしていたが、それは落ちることがなく消えた。そして髪の毛一本も残らず消えていった。

 リョウは立ち尽くし、まだ目の前の光景が意味分からないでいる。それは当然だと思うが、いつまでそうしている気だろうか。

「何が…あったんだ…」

 リョウは私に近づいてきた。そして私の肩を持とうとしたリョウが恐かった。持たれたら、私はもう動けなくなり、きっと嫌な思いをするだろうと感じていた。

 私は後退をしながら、この時をどう脱するか考えていた。

「…それは、神のルール…神が誰なのかを外部に漏らしてはならない…彼女は知っていたが、間違いを犯した…それだけのこと…」

 突然渋はリョウの後ろに現れた。
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