シーソーゲーム
「あれ。お前と川上さんて、そんなに仲がよかったっけ?」

「うん。裏事情であれこれと」

 そんな事情はない。しかし関係から言えば、そんなものなのだろう。

 薪を拾い集め、楽しく話しながら、もとのキャンプ場へと、平然として戻るのであった。リョウも怪しむことはなかったので、それはそれで安心したが、いつかこれらのことが一度に雪崩れてくるのを恐れていた。

 だが心配は心配。ただ浮かんでいる雲のように、私の心も宙に浮かんでいた。何も起こらず、どちらかというとミズは私に協力的だった。

 あまりに平和に終わってしまい、いつの間にか前とはまったく逆のことを過ごしていたので、垢抜けたようになってしまった。


 夏休みとは早いもの。宿題のノルマを終わらせる中で、やっと作った時間をリョウと共有する日々が続いた。時にはリョウの家に行き、時には私の家に来て、時には電車かバスに乗って遠征までした。

 今になってはこんな関係が保てられるのを夢に思う。ついこの前まではこんなことを想像すらしていなかった。すべてはライバルがいなくなったおかげとも言えるが、それは大きな犠牲だと後で考える。

 たった私一人のためにいなくなったというのは、一応世界を保つための大きな一つの必要条件であるが、あれは避けられる状況ではないのか。渋の進言どおりにせず、自分で時をかけてやり直せばよかったのでは。あれから二ヶ月が経とうとするが、いまだに考える。そしてこれからそんな状況に陥った時、どうすればいいのかも考える。

 人の命というものを尊重せず、なぜに消えたのだろうか。事故といえども、やはり私が神である以上の過失なのだろうか。

 ただ自分を責め、追い込み、圧力をかけるだけで進展しない私の考え。国会の予算決めよりも進みが悪いものであった。

 だがそういう哲学風にことを考えていると、そろそろ祭りの日が迫っていた。カレンダーを見て気付いた。赤い色で数字に大きく丸が描かれていた。

 今年の祭りはどうしようか。ミズキも連れて行こうか。だが邪魔はされたくはない。しかし付き合いというものもある。そういえば前は、ミズキがひどく気を遣ってくれたような。
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