I love you に代わる言葉
「よぉ」
中からシンが出てくる。口元に笑みを乗せ、スッキリとした顔付きで。くそっ、こいつ……。
「お茶持ってくるね」
「ああ、サンキュ」
「お二人は紅茶、飲めますか?」ボク等に向かって尋ねてくる。
ボクは「うん」と。今井は「飲めるッス!」と返事をする。
紅茶か、洒落てるな。そう思った。
おねーさんは引き戸の奥へ向かった。その後ろ姿をぼんやりと見送る。この時間帯に家に居るって事は、今日は休日なんだろうか。服装もラフな感じだし(かなり裾の長いグレーのワンピースに、薄手の白いパーカーを羽織っている)、化粧も殆どしていないように見えた。ほぼスッピンなのに化粧時と変わらない。素材がいいという事だ。それにしても、思い切りプライベートなおねーさんって初めて見るな。まだあどけなさが残る少女みたいだ。大人だけど、丁度良く幼さが見える。
「――悪いな、寝てるとこ」
部屋に入るなり、開口一番今井は謝罪を述べた。
「今井、謝る必要ないさ。こいつ寝てなかったから」
シンの返事より早くボクが口を開けば、今井は「え?」と小さな声を漏らし、ボクとシンを交互に見ていた。今井のきょとんとしている顔を見てか、それともボクの冷ややかな眼差しを見てか、どちらか定かでないが、シンは突然ぷっと吹き出した。
中からシンが出てくる。口元に笑みを乗せ、スッキリとした顔付きで。くそっ、こいつ……。
「お茶持ってくるね」
「ああ、サンキュ」
「お二人は紅茶、飲めますか?」ボク等に向かって尋ねてくる。
ボクは「うん」と。今井は「飲めるッス!」と返事をする。
紅茶か、洒落てるな。そう思った。
おねーさんは引き戸の奥へ向かった。その後ろ姿をぼんやりと見送る。この時間帯に家に居るって事は、今日は休日なんだろうか。服装もラフな感じだし(かなり裾の長いグレーのワンピースに、薄手の白いパーカーを羽織っている)、化粧も殆どしていないように見えた。ほぼスッピンなのに化粧時と変わらない。素材がいいという事だ。それにしても、思い切りプライベートなおねーさんって初めて見るな。まだあどけなさが残る少女みたいだ。大人だけど、丁度良く幼さが見える。
「――悪いな、寝てるとこ」
部屋に入るなり、開口一番今井は謝罪を述べた。
「今井、謝る必要ないさ。こいつ寝てなかったから」
シンの返事より早くボクが口を開けば、今井は「え?」と小さな声を漏らし、ボクとシンを交互に見ていた。今井のきょとんとしている顔を見てか、それともボクの冷ややかな眼差しを見てか、どちらか定かでないが、シンは突然ぷっと吹き出した。