愛してもいいですか



「何でですか!?まだ俺自己紹介くらいしかしてない……」

「自己紹介くらいしかしてない?いーえ、あんたの性格は昨日の一件とそのヘラヘラした顔だけでよーーーく分かったわよ」

「へ?」



薄いピンク色のマニキュアを塗っただけの長い爪でビシッと指を差すと、日向の首もと、ちょうどネクタイの結び目あたりをトントンと小突く。



「軽い態度でナンパして、おまけに自社の社長の顔すらも覚えてない。そんな人間に秘書なんて任せられるわけないでしょう?」

「えっ!?いや、昨日のあれは自分なりのスキンシップといいますか……」

「そんなスキンシップいらない。ついでにあんたもいらない。神永、悪いけど他の秘書を用意してくれる?」

「お言葉ですが社長、彼は見た目はこうですが秘書としての能力は非常に高くてですね……」



そう言いかけた神永の言葉を遮るように、日向は小突く私の指をそっと握る。


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