FOURTEEN DAYS


必死に落書きを消していると、うしろから声が聞こえた。


「・・・何やってんの?」


絵梨奈だった。

ものすごい剣幕で私たちを見下ろしている。


「えっ、これヒドーイ!!誰がやったンだろねえ?」


舞妃が言う。当然、口は笑っている。


すると、絵梨奈が意地悪そうに微笑むと大きな声で落書きを読み上げ始めた。



「なになに?『私は暴力事件を起こしました』?やだ、佐伯さんってそんな・・・」


「やめてよ!!!」


絵梨奈より遥かに大きい雪紀の声でそれは阻まれた。


「あんたたちなの?これ書いたの」


雪紀が凄みを利かせて2人を睨む。

2人は黙ったまま。


「聞いてんの!!!答えなさいよ!」


教室中が静まり返る。



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