いきば〜禁断の蕾〜(完結



「早く記憶戻せよな」



その声は、二人にも分かる程切なげで…


秀哉は、そのまま初騎の部屋を後にした

「初騎さん、早く蕾さんの事
思い出してあげて下さいね。
秀哉は頑張って諦めたんですから」


秀哉が出行った扉に、哀れむ様な視線を向けながら言う彩乃


初騎は何も言わず、無言のままだった

「あっ!お花、持って来たんですよ」

彩乃は忘れていたかの様に持って来たらお花を持ち上げた

やはりお見舞いに行くのだから
花ぐらい持って行かなければと
彩乃は来る前に、花屋でチューリップの花を買っていた。

初騎も、その花はベットの陰になり気づいていなかった

「綺麗な花だな」

初騎は呟く

「気に入って頂けたなら幸いですわ」

彩乃は言うと、初騎の枕元にあった花瓶を持ち

「水、入れて来ますわね」

初騎を見て微笑み部屋を出て行った

『今日はアイツ…来ないのか』


一人になるとヤッパリ考える事は蕾の事



昨日、あの絆創膏



隠していたのは明らかに
『キスマーク』



アイツ、蕾は俺に何を隠している…


嫌にイラついて来る



胸がムカつく


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